|
うつ病について |
三環系:塩酸クロミプラミン(アナフラニール), 塩酸イミプラミン(トフラニール), 塩酸ロフェプラミン(アンプリット) , アモキサピン(アモキサン),
塩酸アミトリプチリン(トリプタノール)
四環系: 塩酸マプロチリン(ルジオミール), 塩酸ミアンセリン(テトラミド), マレイン酸セチプリン(テシプール)
三環系抗うつ剤は、分子構造に3つの環を持ち、
四環系抗うつ剤は、環が多いためそう呼ばれています。
三環系抗うつ剤は立ちくらみ、口の渇き、便秘、目が霞むなど副作用が多い。
四環系抗うつ剤は、抗うつ効果は三環系に劣るものの、
副作用が少なく、高齢者にも使いやすい。
緑内障、前立腺肥大症を持つ患者さんには使いません。
日本では過少投与により、抗うつ効果が不十分になることが多く見られます。
この抗うつ剤は、効果がでるのに時間がかかります。
飲み始めてから1〜2週間、1ヶ月かかることもあり、
効く前に、副作用に悩まされてしまうことがよくあります。.
|
スルピリド(ドグマチール)
抗精神病薬に近い。日本でのみ、うつ状態に処方されています。
精神的作用が穏やかであり、抗不安効果もあるため、多く使われています。
1回50mgで消化性潰瘍、
100mgで抑うつ状態、
200mgで抗精神病薬として使われます。
副作用として、高プロラクチン血症による生理不順、乳汁分泌、
男性の女性化乳房、食欲異常が見られます。高齢者の場合、パーキンソン病のような症状を発することもあります。
トラゾドン(デジレル, レスリン)
中途覚醒の改善目的にも使用されています。
三、四環系に起こる副作用はみられず
鎮静、立ちくらみ、頭痛、吐き気が主な副作用です。 |
SSRIとして、アメリカでは4種類処方されているが、
日本ではまだ2種類しか使われていません。
フルボキサミン(ルボックス)
1日量 50〜300mg
副作用は吐き気が主なものです。
焦燥感、食欲不振、睡眠障害も見られますが、
たいていは飲み続けて2週間程で良くなります。
うつ病の他に、強迫性障害にも使われています。
パロキセチン(パキシル)
強い選択的再取込み阻害作用がある薬です。
重症のうつ病患者に対して、三環系抗うつ剤と同程度の効力を持ちます。
消化管症状(吐き気, 下痢, 便秘)が副作用として、見られます。
フルボキサミンと違い、新たな不安を生じさせることはありません。
うつ病の他に、パニック障害にも使われています。
・SSRI 日本での今後の方向性
アメリカでは「人生を変える薬」として宣伝されていましたが、
SSRIの抗うつ効果が従来の薬に比べて優れているわけではなく、
副作用が少ない点がメリットです。
そのため、これまで抗うつ薬処方をためらっていた内科医が処方を始めて、
人気の抗うつ薬となりました。
重症うつ病患者には、未だに三環系抗うつ剤が最も有効に使われてます。
SSRIは神経症性うつ状態、反応性うつ状態に使用されることが多くあります。
しかし、現状ではこれらの疾患ではあくまでもカウンセリングが治療の本体で、
薬物療法は予備的あるいは二次的なものである
という認識があまりないという点です。
つまり、必要以上に薬を出しすぎている
のではないかと言うことが疑問視されています。 |
ミルナシプラン(トレドミン)
フランスで開発されたE, 5-HT 再取込み阻害能を持ち
MAO阻害作用を示さない抗うつ薬です。
男性尿路狭窄などの抗コリン作動性有害作用頻度は
SSRIに比してやや高いが、効果発現までの期間が短いのが特徴。
意欲・ 行動低下にも有効
|
|
|
|