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うつ病闘病記「ついに休職」 |
23時には寝て、夜中の3時頃に必ず目が覚めてしまう・・・。
このパターンを、決まって毎晩繰り返すようになりました。
一度目が覚めると、もう寝付けません。
「・・・このままだとうつ病になってしまう。」
心のなかで自分の声がこだまします。
寝ようとすればするほど、後頭部が痒くなったり、
蒸し暑く感じたり逆に寒く感じられたり、時計の音が気になったり・・・・
このころから、目覚まし時計が鳴っても起き上がれなくなってしまいました。
3時からずっと目は覚めているのですが、布団から出られません。
やっとのことで起き上がっても、めまいがしてしまい、
立ち上がることが難しく、ぼーっと布団に座り込んで、
出勤時間ギリギリまで動けずにいることもありました。 |
ウツ状態はさらに悪化し続けました。
やっとのことで出社しても、ちょっとしたことで取り乱してしまい、
トイレに駆け込んで泣いていました。
例えばそれは、上司から今月の成績のことでアドバイスを受けたことだったり、
期待して訪問した営業先で話がうまくまとまらなかったりといった些細なことでした。
食欲もめっきり落ちました。
朝はコーヒーしか飲めず、昼になっても食欲がなくなりました。
同期や先輩を食事をする機会があった時が一番辛く、
食後にトイレに駆け込み、食べたものをみんな吐いていました。
何を見ても、何を聞いても面白く感じられず、
休日のリフレッシュも意欲がわかなくなりました。
楽しみだった毎週末の恋人とのデートも、外出する意欲がなくなってしまいました。 |
とうとう体の限界を感じ、風邪だと嘘をついて欠勤しまいました。
4畳半のアパートの壁に寄りかかり、日が暮れるまで泣いていました。
「もう自分には価値がない、いなくなったほうがましだ」
と、一日中考えていました。
自殺したい、というよりも、「死なせてくれ」という思いでいっぱいでした。
不眠のことで以前から相談をしていた先輩が、心配して連絡をしてくれました。
心療内科の診察を受けるように勧められ、会社からすぐ近くにある
りんかい線沿線の心療内科を紹介されました。
わざわざ連絡をしてきた先輩に感謝しつつ、
『病気』を自覚させられたことに複雑な感情を抱きました。
体が震えつつも来るところまで来てしまったと思いました。
心理学を学んでいた僕にとって、心の病は助ける対象であって、
自分が助けられる側にはなりたくなかったのです。 |
初めて診察を受けるのは、とても抵抗がありました。
診察してくれたそのクリニックの院長は、穏やかそうな人で、僕の顔を見るなり
「寝てないでしょ」と言い、今悩んでいる不眠の状態を見事に言い当てました。
診察は30分位かかり、僕の生い立ちから
入社に至る経緯までをかなり細かく話しました。
意外なことに、今の仕事のことに関してはあまり触れられず、その代わり
「君の会社は、うちのクリニックにとってお得意さんなんだよ」
と、皮肉を言われました。
しばらく様子見をすると言われ、睡眠導入剤が処方されました。
睡眠薬さえ飲めれば、症状は良くなるに違いないと思い、
救われたような思いがしました。 |
結局睡眠導入剤は効果がなく、
2回目の診察で、「うつ病」と言われ、休職を勧められました。
その時すでにボロボロだったにもかかわらず、
僕は医者に、「まだ頑張れる!頑張りたい!会社行かなきゃ!」
と強く主張し、休職ぜずに通院したまま治していくと半ば強引に押し切りました。
会社には「自律神経失調症」と報告しておいたほうがいい
とアドバイスを受け、薬を飲みながら頑張ってみることにしました。
睡眠導入剤の他に、安定剤の薬と、抗うつ剤のパキシルが処方されました |
根拠もなく頑張りますと宣言してからわずか1週間。
この日起きると、死にたいという思いが頭の中を駆け巡って
グルグルと混乱してしまいました。
もう死ぬしかない、と思いました。
当時書いてあった日記には、途中まで死にたいと繰り返し書き記してあり、
後半は具体的な自殺方法と場所が書いてありました。
書いた当時のことはなぜか全く記憶にありませんが、
日記の末尾に「自殺のプランができた。これで楽になりたい、でも生きたい」
と書いてありました。
当時の僕は、かなり混乱していたんだと思います。
その日の夜か翌日か定かではありませんが、
会社の上司に連絡をし、休職をすると伝えました。 上司がうつ病に対する理解がなく、
「お前の心が病気になりたがっているんだ」
「俺だって大変なこともある。みんな大変なんだから自分だけ辛い顔をするな。」
「本当に、病気なのか?」
「みんなに悪影響だから、みんなの前で薬を飲むな」
などと言われました。
診断書を上司に見せるとなぜか怒り出し、
「うつ病になるのもならないのもお前次第だ!!」と個室で怒られました。
今となっては、原因はどうあれ「新卒を半年でうつ病にしてしまった」
という焦りから、どうにか立ち直らせなければという思いがあったのだろうと
思えますが・・・・
ここまで、入社してからたったの半年しか経っていませんでした。 |
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